2013年3月28日木曜日

政治家の書・野田佳彦(元総理大臣)

野田佳彦「素志貫徹」


——この野田前総理の書についてはいかがでしょうか?ネットでは批判されてもいるようですが…。


いやいや本当に、正直な素朴な人だと思うねぇ。 字としては、基本が全くなっていない字だと思いますが、 野田さんの非常にハッタリの無い、駆け引きの無いね、 率直な素直な人柄というのが読めるんじゃ無いかなぁ。筆で字を書いた事が無いし、恐らくかなり急いで書いたと思うので…、この人は書家ではないんだし、僕は好感が持てますね。 さすがに名前の方は書慣れていると見えます。

ただし、一国の総理大臣が、漢字圏の人に見られたら、やはり恥ずかしくなる字だね。これを例えば中国のあるレベルの人が見れば、「なんじゃこれ」と見るのが普通だと思いますが。総理大臣であれば、人に見られる機会も多いわけですから、 字の修練を積む事は、トップ政治家としての必須条件だと思いますね。

好意的に見ればハッタリの無い字、率直な字と見る事が出来ます。 しかし、一国の総理として見れば非常に稚拙な感じを僕は受けました。

2013年3月21日木曜日

書家が書を書く早さ

――それぞれの文字をどのくらいの早さで書いていますか?

 名刺に使う名前の書を書く場合には、まず小さい字、自分の字で20例くらい書いてみる。そうすると、「見せてもいいかな」と思えるものがいくつかある。それを中心にして5、6点書く。その流れを3回くらい、多ければ4、5回繰り返す。
最後に提出する作品については書く時間は短いけれども、 それ以前の時間がけっこうかかっている。 依頼されてから、日常生活でも「あの字はこうした方がいいかな」などと考えている時間も含めると、かなりの時間を使っていますよ。 最終的な書く時間は、1、2分という短い時間。

――正月に書かれている大きな書はどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

 正月の書のような大きいものは、紙をセットして書き始めるまでが時間がかかる。
その上で、頭の中で「こんな風に書こう」と思いながら書くと、1時間に5枚くらいかなぁ。
宛名も含めるとそのくらいだね。



2013年3月14日木曜日

葉書の文字の書き方

――葉書の文字の書き方について伺いたいのですが、宛名書きと本文を書くときは何を心がければ良いですか?書き方の違いというものはありますか?

 葉書の書方

宛名書きの場合には、まず差し出す相手の名前を先に真ん中に書く。 その後に住所を書いて、最後は裏に自分の名前を書く。そうすれば形式的にバランスがとれます。
住所は、郵便番号さえしっかりしていれば、郵便番号の下にすぐ何々町番地、といったことだけ書けばいい。そういういうことを自分で工夫して書けばいいんじゃないかと思う。
名前は、なるべく丁寧に書いて、住所は配達の人が間違わないようになるべく丁寧にわかりやすい字で書くことが大事。
尤も、ハガキ一枚でも一つの作品として考えれば様々な要素に気を遣わないといけないが、初心者ということであればそういうことでいいのではないかという気がします。

 年賀状の場合

年賀状の場合は、本文は様々であって字をたくさん書くと疲れるし、何よりたくさん書かないといけないから、あまり長い文章を書かない。できれば絵なんかと組み合わせるというような工夫をして、文章を書かない工夫をする。
「めでたい」ということ、「元気である」ということ、「相手の幸せを祈っている」ということが伝われば、目的が達せられると思うので、あまりゴタゴタゴタゴタ書く必要は無いのではないかと思います。

2013年3月7日木曜日

昔の小学校の書道道具

 ――会長は小学校時代にはどのような道具で字を練習していましたか

ごく普通の筆、硯、墨。 もちろん今のようにパッケージングされた書道セットは無かった。授業の度に家から道具を持って行っていた。
モノが少ない時代だったので、同じ小学校の上級生の姉のところに行って借りたりしていた。そういうことを誰もがやっていたんだろうと思う。


 ――半紙などはどのようなものでしたか

練習は新聞紙をずいぶん使っていた。 提出するものを半紙で書いていた。
先生にはバサバサと朱を入れられた。 僕は花丸を貰ったことは無いけれど三重丸を貰った記憶がある。
お手本と同じものを書くとでっかい丸を貰えるのが嬉しかった。